石井竜也。

自分の人生にささやかなひとつの影響を与えた人といえば、きっとこの人は避けて通れないと思う。

確か初めててっぺいちゃんを見たのは中2か中3の頃だからデビューして2〜3年の頃だろう。NHKでどこかのライブが中継されてて、有象無象のアーティストにまぎれて米米が「sure danse」を歌っていた。
でもそれよりも自分の心をとらえたのは曲間のしゃべりだった。何を話していたかまでは全く覚えていないが、とにかくインパクトがあった。「なぜこの人はルックスがいいのにこんなバカな事をするのだろう」と思い、「わざわざカッコいいという武器があるのにそれを捨てて笑いに走っているところがもっとカッコいい」となぜかその時思ったのである。

あの頃の米米はまだコミックバンド扱いで、学校の中でも「ああ、そんな人たちいるね」という人がまばらにいた程度。それが余計自分を刺激したのは言うまでもない。テレビに出れば必ずチェック、当時入会者数が女性9割以上だったと思われるファンクラブにもなけなしのこづかいをはたいて入会し、あまりに充実しているファンクラブの会報に驚いたのを覚えている。毎月20ページ前後の会報が送られてくる(しかもメンバーがちゃんと手をかけている)ファンクラブが今でも他に存在するであろうか。

話がそれた。高校に入ってからもさらに勢いは加速し、すぐに活動をはじめた。笑いがわかりそうなやつにはテレビを見せれば大丈夫なので(笑)それをすすめ、「え〜、お笑いでしょ〜」という人たちには「KOMEGUNY」を貸した。決まり文句は「この3曲目を聴いてみなよ。いい曲だからさ」
浪漫飛行はまだシングルカットされるかなり前であり、この曲を聴かすと面白いくらい米米に対する見方を変えてくれた。
その後たしか高3くらいの時に浪漫飛行がシングルカットされて、これはかなり追い風だった。

ただその後「君がいるだけで」がブレイクしたことの是非は今でもわからない。認知度が上がってお金をよりかけられるようになった反面うんぬん、の話は古くからのファンなら誰もがわかっていることだろう。

とにかくてっペいちゃんは「カッコいいだけじゃつまらない」「おもしろいならカッコよく」というふたつの考えをずどんと自分に撃ち込んでくれた動かしがたい存在なのである。

今朝「デビュー20周年パーティー」のニュースが流れていたので、ふとこんなことを書いてみた。てっぺいちゃんにはまだまだがんばってほしい。