高校時代の出会い

自分の今の仕事は塾講師なんだけれども、なぜこの仕事をやろうと思ったのか、と考えた時に思い出す1人の教師がいる。高3の時に英語を担当していたK先生だ。
あの頃20代半ばだったから今は40前後だろう。そう考えると時の流れを感じる。
とにかく彼は熱い教師だった事を覚えている。授業授業の合間によく自分のことを語ってくれた。一世風靡セピアにあこがれて書類も送ってダンスも鍛えたこと。大学に入学していきなり怪しげなものに勧誘されてしまい入ってしまい苦労したこと。教育実習で生徒を怪我させてしまい苦しんだこと、など。
まだうちの高校が赴任して2校目かなんかで授業などは多少つたなかったんだがホントにいい先生だった。
なんといっても覚えているのは卒業前の最後の授業だ。ひとりひとりに徹夜で直筆のメッセージを書いてくれた。俺は今こういう仕事してるからわかるが本当に真剣でなければできないことだ。女子はみな泣いていた。授業の最後に教室全員が立ち上がってスタンディングオベーションが起きた。こんな教師後にも先にもいない。
ちょうどその頃ロビン・ウィリアムスの「いまを生きる」をみていたこともあって、この授業を受けた時、教師っていいもんだと思った。
K先生ももう若手ではない年頃だ。今の彼はまだ熱く頑張っているのだろうか。ふと思い出す。