どこをどうしたらそんなことになるのか。
それは彼の突然の告白から始まった。
「この前さ」
「うん」
「通ってる歯医者の女の子から電話かかってきたんだよね」
「なんて?」
「食事でもしませんか♪、って」
「マジで!?(×3)」
「どうしようかな、って思って」
「どうしようかな、って何それ!すげぇよお前!」
「どうしたらそんな展開になるんだよ!」
「歯科衛生士かよ!うわ、歯科衛生士だよ!」
彼の突然の告白にみな動揺が隠せません。
動揺のあまり意味不明な発言すら混じっています。
「・・・ていうか何でお前の電話番号知ってんだよ?」
「いや、初診のときとか書くじゃん」
「それ見てかけてきたのかよ!」
「すげぇ!やるなお前!」
「で?で?行くんだろ?」
「いや、だからどうしようかな、って思って」
「バカかお前!!(×3)」
「そんなの行かなくてどうするんだよ!」
「行け!いや行ってこい!」
「いや、ひとつ問題があって」
「何がだよ」
「名前聞いたんだけどさ、誰だかわからないんだよね」
「・・・は?」
「受付って何人かいるじゃん、そのうちの誰だかわかんないんだよね」
「なんだそれ!?」
「誰かわかんないからとりあえず今週末は開いてない、って言っといたんだけど」
「よぉしわかった!!」
「?」
「俺らがついてってやる!それなら大丈夫だろ?」
「は?」
「3対3で会おうって言え!いや2対2でもいい!」
「お前らバカか、やだよそんなの!」
「うるせぇ! 俺は歯科衛生士の知り合いがほしいの!」
もはや彼らの欲望は丸出しです。
熱くなりすぎなので冷静なコメントを提示してみます。
「あれじゃないか?今度診察してもらうときに確認したら。それで決めろよ」
「いや、それは相手に失礼かと」
「よぉしわかった!!」
「?」
「俺がその歯医者に治療に行ってやる!場所教えろ!」
「は?」
「そうだそれがいい!」
「お前らバカか? それにお前ら(彼女いるんだし)、そんなあせんなきゃいけない立場じゃないだろ」
「うるせぇ!それとこれとは話が別なの!」
もはや何がなんだかわからなくなってきました。
いったい彼の今後はどうなるのでしょうか。
なんにせよはっきりと言えることは、
俺はそんな経験したことねぇ、ってことです。
高校のときに知らないクラスの子から電話もらったことはありましたが。そんなもんです。
くそぉぉぉ(泣)
(つづく?)